結納

キレイ学のススメ ~ビューティー16~

ビューティー16|西村有紀子 キレイ学のススメ

ズバリ図解 五輪書

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは相模女子大教授、八州学園大学客員教授志村有弘氏の『ズバリ図解五輪書』です。不世出の剣豪、宮本武蔵が晩年に著した地・水・火・風・空の5巻からなる兵法書『五輪書』を現代語で平易に示し、それをさらに図解で解説しています。
佐々木小次郎との巌流島の決闘があまりにも有名ですが、60回を超える決闘を制した宮本武蔵は「技や力の剣」から「精神の剣」へと兵法の道を究め、それらは私たちの日ごろの様々な人間関係やビジネスに応用できる「実用主義」を提案しています。
書、絵画、彫刻などの芸術にも通じた多彩な才能の持ち主でもありましたが、それらもまさに『五輪書』の兵法に基づく考え方で、表現されたものでありました。
人間の本質をついた「兵法」は、私たちの社会でも有効な「兵法」足り得ると思います。


アンダーラインポイント

<私は兵法で会得したものを、諸芸諸能の道としているから、万事において私に師匠はいない。>

<世の中には、兵法の道をならっていても、実戦のときには役に立たないと思う気持ちがあるだろう。そのことにおいて、いつでも役に立つように稽古し、万事にわたって役にたつように教えること、これが兵法の実の道である。>

<兵法の拍子において、さまざまなことがある。まず、合う拍子を知って、違う拍子を知り、大小、遅速の拍子の中でもよく合う拍子を知り、間の拍子を知り、背く拍子を知ることが兵法では大切なことである。>
それぞれの敵の拍子を知り、思いもよらない拍子で敵のうらをかいて勝つとしたのです。

二天一流の法則
<① よこしまなことを思ってはならない、②道を鍛錬すること、③諸芸に関心を持つこと、
④種々の職業の道を知ること、⑤物事の損得をわきまえること、⑥諸事に目利きをおぼえること、⑦目に見えないものをさとること、⑧わずかなことにも気をつけること、⑨役に立たないことをしないこと>
これらの法則を心がければ、一人で大勢の敵にも負けることはなく、大将として人を率いることにも勝つといいます。

<体の様子は、顔はうつむかず、仰向かず、かたむかず、ゆがまず、額にしわを寄せず、眉間に皺を寄せず、目の玉を動かさず、まばたきをせず、目を少し細めるようにして、おだやかな顔をし、鼻すじをまっすぐにして、少しあごを出す気持ちである。首は後ろの筋を真っすぐにして、うなじに力を入れて、肩より全身に同じ程度に力を入れ、両の肩を下げ、背すじをらくにして尻を出さず、膝より足先まで力を入れて、腰がかがまないように腹をはる>

<「龍水の打ち」といって、自分と敵の力とが互角にせり合っているとき、敵は早く退こう、外そう、打ちのけようとするとき、我が身も心も大きくなって、太刀を我が身の後より、ゆっくりと、大きく強く打つことである。>
実力が拮抗する相手であれば、敵も焦りが生じて、一度離れ、しきりなおそうとします。その心のぐらつきを体ごと流れる水のようにして打ち倒すのです。

<たけくらべ(背丈比べ)」は、どこへなりと敵へ身を入りこむとき、我が身が縮まないよう、足を伸ばし、腰を伸ばし、首を伸ばして入りこみ、背丈をくらべれば勝と思うほど高くなって、強く入りこむことが肝要である>
相手の懐に入ると、縮こまって力が発揮できないのはよくありません。

<「剣を踏む」とは、物事を敵がしかけてきたとき、そのままの状態を受けて、敵のすることを踏みつけて勝つということである>
集団戦で弓や鉄砲などの敵の攻撃が始まったら、終わらないうちにしかけ、個人戦で敵が太刀を打ち出す初めにはねる先手の心です。

<「鼠頭午首(小から大へ)」とは、敵と戦っているうちに互いに細かいところを攻め合って、もつれる状況になったとき、いかにも細かいところから、にわかに大きな心になって、小から大に変えることが兵法の心構えである>
神経を尖らせた状況から、ときに大胆に気持ちを切りかえるのも大切です。


目次

まえがき
第一章 宮本武蔵と五輪書
第二章 地の巻ニ天一流の概略
第三章 水の巻剣術指南
第四章 火の巻戦術・戦略指南
第五章 風の巻他流派の分析・批判
第六章 空の巻至極の兵法

心理戦は不戦勝をももたらすことでしょう。

10歳若返る日本語練習帳

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは日本語文化研究所著の『10歳若返る日本語練習帳』です。慣用的な単語でも、本来の意味とは誤って使用しているもの、由来を知らずに無意識に使用しているもの、日本語にはそんなものがたくさんあります。
10歳若返るとは、本書の練習帳を使用することで頭の体操ができ、若返るということなのだそうですが、若干苦しいタイトルの理由かとも思いますが、内容的には非常に勉強になります。むしろ若返るというよりは、知っていることで社会人としての品性のアップにつながるといったところでしょうか。パソコンの変換に頼り、すっかり漢字を書かなくなった現代人に、漢字の、日本語の、奥深さを再確認させてくれる大人用ドリルです。
大人の品格は言葉で決まります。


アンダーラインポイント

私淑-直接の教えを受けたわけではないが、本などを通してひそかにその人を師と仰ぐこと。よって、「上司の佐藤さんに私淑している」などと使用するのは間違い。

確信犯-宗教的、政治的信念などに基づき、自らの行為の正当性を信じてなされる犯罪のこと。事件によって起こる世間の反応を想定し、実行する人という意味ではない。

小春日和-小春らしい、おだやかであたたかい天気のこと。注意が必要なのは小春の意味。春と勘違いされることが多いが、小春とは陰暦10月も異称で、初冬である。

敷居が高い-義理を欠いたり、面目を失うようなことをしたりして、その人の家にいきにくいこと。格の違いなどが理由で、気後れしてしまうという意味ではない。

軽妙洒脱-軽快で妙味があり、しゃれていること。洗練されていること。文章や会話をほめる際によく用い、「-な文章」、「-な話術」などのように使う。

右に出る者がいない-その人よりもすぐれた人がいない。古代、中国では、左に対して右が上席とされていたことから。「車の知識に関しては、彼の右に出る者がいない」

夜討ち朝駆け-新聞記者などが、夜遅くや朝早くに、不意に取材対象者の家を訪れること。平安時代後期、源氏と平氏が争っていた頃の戦争用語がもととなっているという。

薩摩の守-無賃乗車。また、それをする人。薩摩の守平忠度(さつまのかみたいらただのり)の名と、「ただ乗り」をかけていった言葉。忠度は清盛の弟で、歌人としても知られる。

立ち往生-立ち死に。転じて、物事が行き詰まり動きがとれなくなること。源義経に仕えた弁慶が藤原泰衡の軍勢と交戦した際、足ったまま討死したという故事から。

洞ヶ峠-有利な方へつこうと形勢をうかがうこと。筒井順慶が洞ヶ峠に陣を敷き、秀吉と光秀の戦いを見ていたという言い伝えから。史実で洞ヶ峠にいたのは光秀。
元の木阿弥-一時よくなったものが元の状態に戻ること。病死した戦国大名筒井順昭の替え玉となった木阿弥が、筒井家が落ち着くと元の生活に戻されたという故事から。

八百長-なれあいの勝負。明治初期、八百屋の長兵衛(通称八百長)という男が得意先のある人物と囲碁をする際、いつも手加減して勝敗を調整していたという話から。

ぴかいち-多くの中で、一番優れていること。語源は花札の手役のひとつ。初めの配り札7枚のうち光り物(20点札)が1枚で、後の6枚が素札(1点札)であるもの。

鉢巻-額から耳の上を通して、頭を布や手ぬぐいで巻くこと。また、その布のこと。鉢は、頭の横まわりや頭蓋骨の俗称。「はちあわせ」もそれに由来する言葉。


目次

はじめに
1章 知らないと恥ずかしい日本語
2章 知っていると役に立つ日本語
3章 由来をしりたい日本語
4章 知っていると自慢できる日本語

新しい慣用句を覚えると、すぐにどこかで使ってみたくなる私です。

十六夜物語

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは株式会社感性リサーチ代表取締役、感性アナリスト、随筆家の黒川伊保子氏の『十六夜物語』です。
男と女の間の深い霧で迷ってしまった16人の女性の独白に、それぞれ脳科学で「道案内」をした1冊。「彼からのメールが減った」「プレゼントをくれなくなった」「会う時間が少なくなった」「なかなかプロポーズしてくれない」など、恋愛をしている女性達が一様に陥る深い闇。しかし、彼らは別に恋人を嫌いになったわけではない、安心しただけなのだ、と男女の脳の構造の違いから励ましてくれます。男と女の脳はちがう、そんなことは常識になりつつある現代においても、ついつい「自分の脳」を基準に恋人の言動をはかってしまう女性が多いのです。迷いの理由がわかる16のストーリー、恋に悩んでいる女性には、きっと道しるべになってくれる、心強い存在です。


アンダーラインポイント

テストステロンは肉体疲労時も出ます。だから忙しいときの男性はモテます。「仕事に燃える彼ってステキ!」なる発言には根拠があるのです。テストステロンをガンガンに出せばドーパミンもバンバン出て脳が活性化される。そうなると向上心ムンムン、やる気満々で仕事をする。結果、残骸であるフェロモンを撒き散らす。

端的に言ってしまうと、男性は物語を作る脳力(能力ではありませんよ)が低いので、プレゼントすることを、自分にとっての喜びにすることができません。なにせ、彼らにとっては責務です。誰しも責務を喜びとするのは難しいでしょう。

男性は長軸策を使うのが得意ではありません。また、右脳と左脳を連携させる脳梁も細いので、感情や思念を言葉にしにくいのです。ゆえに、目的のないメールは苦痛です。

男性脳は話を最後まで聞きません。いいえ、聞けないようにできているのです。ですから女性特有のダラダラ話を聞いてはくれません。

女性は感じる領域の右脳と、言語を司る左脳をつなぐ脳梁が男性より20%太い生き物です。これが良くも悪くも妄想を生みます。
彼が浮気しているかもしれないという思いの90%は妄想と杞憂です。

ほとんどの男性は、具体的に依頼すれば家事に協力してくれます。

「デートでグチを言ってはいけない」
ここで特に覚えておいて頂きたいのは、グチを言うときの女性の口もとは口角が下がり、かわいく見えないということです。視覚情報を優先して受け取る男性脳は、話はほとんど聞かないまま、かわいくない女性の顔だけを見ることになります。

愛し合う二人に言葉はいらないと自分に言い聞かせ、そっと寄り添うか、手を握るか、ただ一緒にいるだけの時間にします。

最も効果的な方法は、とにかく離れることです。結婚したいのなら、同棲は解消した方が良いです。そして男性のものは全て洗濯し、徹底的に掃除をして、2ヶ月会わないでいると…あら不思議。再びフェロモンに反応できる身体を取り戻すことができます。


目次

第一章 <お付き合い>の迷い道
第二章 <出会い>の迷い道
おわりに

沈黙は「愛」なり、と思う今日この頃です。

ニッポンを繁盛させる方法

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメはタレントの島田伸助氏と現職宮崎県知事東国原英夫氏の『ニッポンを繁盛させる方法』です。
両名の対談を本にまとめたものなので、内容も分かりやすく、読みやすくなっています。
さすがに東国原氏は早稲田大学にて政治の勉強をし、現知事だけあって、国会での考え方や政治与党の見解を正確に把握していて、著書の口から語られることで、現在の日本のおかれている状況を端的に説明しています。一方島田氏はあくまでもタレントですので、論理の飛躍や、短絡的な発想も否めませんが、私たち国民を代表しての疑問や意見が多く提示されているので、代弁者としての立場を立派に果たしているといえるでしょう。
日本を繁盛させるために、一人一人→地方→中央→国、という考えの下、真剣に宮崎県政に取り組む姿勢が共感できます。そして今こそ地方が団結して改革を起こすことで、日本を救うことができるかもしれないと夢を描かせてくれる1冊です。


アンダーラインポイント

だから、政治もまったく同じで、やっぱり戦っている県を増やすことが大事や。もうちょっと小さなコミュニティから考えれば、戦っている市町村が増えることによって、県が盛り上がり、ひいては国が盛り上がる。

成功するかどうか現段階では分からないから「非常識」なだけであって、成功させたらあっという間に「常識」になる。

でも、景気回復を実感できない地方の住民や中小企業はその恩恵に与っていないですよね。一部が景気回復しただけで、全体としては景気なんか全然回復していない。これほどの人口減で、超高齢化社会になって、景気を上げるのは至難の業ですよ。

15年後ぐらいに実現するかもしれない道州制は、地方が日本から独立するという、長期ビジョンなんですよ。まずその前に宮崎を改革して、九州を1つにするという僕のビジョンがある。

宮崎の雰囲気作りや県民の親切さが大事なんです。僕がいつも小・中学校の子ども達に言っているのは、「県外から観光客やお客様がいらしたら必ずあいさつをしてください」ということなんです。

格差はあるけれども、いまは、一時期に比べて夢のある時代だ。
かつての高学歴社会みたいなものはなくなってきているもの。

いい大学に行って、いい企業に就職する。すると一生安泰であるという「勝ち組」の時代が以前にあった。そのときも格差社会だった。


目次

激論の前に
第一章 日本を元気にするために
第二章 憂国論
第三章 地方から国を変える
第四章 国家再建論

東国原氏の考えの深さと、丁寧な語り口調に期待感が高まりました。

ザ・シークレット

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは全世界で860万部を突破した話題作、ロンダ・バーン氏の『ザ・シークレット』です。完全なる自己啓発本ですが、装丁と中ページのデザインが、アドベンチャーでミステリアスな印象を引き立てる、ビジュアル勝利の本といえるでしょう。
書かれている内容は、マフィーの成功哲学やナポレオンヒルのそれらと何ら変わらないと思われますが、文章のスピード感と成功証言者の顔を明らかしに、彼らの口から実際に語らせ、さらに解説を加えるといった展開で、普段本を読みなれない人にも、最後まで読み通させる工夫がされています。それらも驚異的な部数を積み上げた、1つの要素ともいえそうです。
宇宙は私たちの思考に対して応える用意を持っている。私たちの思考が全てを司る、今あるものに目をむけ、常に感謝の気持ちで日々を過ごす、など数々の本で言われていることの繰り返しですが、確かにかなりテンションの上がる読後感は驚きです。
素直な気持ちで、普遍の真理に向き合いたいと思う人には、ぜひおススメします。
他の本では信じ切れなかったことも、この本では実行できるかもしれません。そういった意味で、やはり優秀な自己啓発本なのでしょう。


アンダーラインポイント

私たち人間は願いを持ち続けなければなりません。そして、それを頭の中で明確にすると、宇宙で最も偉大な法則を発動させることができます。それが『引き寄せの法則』です。あなたは自分が一番なりたいものになります。また、自分が一番考えているものを引き寄せます。

今考えていることがあなたの未来を作ります。あなたは自分の人生を自分の思考で創り上げているのです。

マインド(創造的思考力)なくしては宇宙は存在し得ない事が、量子物理学によって発見されています。

冥想はあなたのマインドを沈静化し、思考をコントロールし、肉体を活性化してくれます。

あなたの気分が良ければ、それはあなたが良い思考を抱いている証拠です。その時あなたは正しい道を歩んで力強い周波数の波動を放射しています。

気分が悪いとき、それは「あなたは悪い思考をしていますよ」という宇宙からの警告なのです。

宇宙で最強のパワーは愛の力です。愛こそあなたが放射できる最高の波動です。あなたがすべての思考を愛で包み、すべてのもの、すべての人々を愛するならば、あなたの人生は変容するでしょう。

宇宙に命令を出してください。あなたが欲しいものを宇宙に知らせるのです。すると宇宙はあなたの思いに応じてくれます。

宇宙は鏡なのです。「引き寄せの法則」はあなたの思いを鏡に映し、それを返してくるのです。ですから、あなたは自分が受け取っている姿を思い描かなければなりません。

宇宙はスピードが大好きです。遅れてはいけません躊躇しないで下さい。

宇宙には時間も大きさもありません。1ドルも100万ドルも現実化するのは同じように簡単です。

日々の出来事を前もって思考で決めることを毎日の習慣にして下さい。自分が何かをする前に、自分がどこかへ行く前に、いつも事前にどうなって欲しいのかを考え、事前に宇宙の力を設定して下さい。

まず感謝することから始めなければなりません。すると「引き寄せの法則」がその気持ちを受け取り、同じものをあなたに返してきます。すると、あなたは感謝の周波数に完全に同調し、良きもの全てが、あなたのもとにもたらされるのです。

お金を人生にもたらすためには、お金を分け与えることが大変効果的です。なぜならば、お金を与えることは「私はお金持ちだ」と言っているに等しいからです。

マザーテレサは聡明でした。彼女は『戦争反対の集会には出席しません。平和のための集会を開くのでしたら、私を招待して下さい』と言っていました。

私たちはだれもが、自分の思考や感情を通して、見えない場所にある無限の恩恵をうまく利用してそれを実現する力を持っているのです。ですからあなたは、あなた(自分)のために選んでください。それができるのはあなたしかいません。


目次

はじめに
明かされた秘密
わかりやすい秘密
「秘密」の使い方
強力なプロセス
お金の秘密
人間関係の秘密
健康の秘密
この世界の秘密
あなたの秘密
人生の秘密
登場者たちの略歴

5年前に書き出した『欲しいものリスト』の80%は気づけば叶えられていました。

使える!「徒然草」

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは明治大学文学部教授斎藤孝氏の『使える!「徒然草」』です。高校時代に古典の授業でならったきり、馴染みのない人が多い吉田兼好の『徒然草』を現代の事象に置き換えて解説をしています。
斎藤氏らしいポジティブ思考は『徒然草』本来の仏教的無常観を超越して、私たちにストレートに世俗の知恵として提案してくれます。教科書には載っていないまさに「平成徒然草」の読み方本です。古典の知識を再確認したい人、先人の堅実な教えに触れてみたい人、教養のスキルアップで人としての輝きに磨きをかけたい人におススメの1冊です。
原文、訳、斎藤流解説付きで、平易な文章なのが高ポイントです!

アンダーラインポイント

「真俗につけて、必ず果たし遂げんと思はんことは、機嫌をいふべからず。とかくのもよひなく、足を踏み止むまじきなり。」(仏の道でも俗世間の仕事や日常のことでも、必ず成し遂げたいことは、時機をとやかくいっている暇などない。あれこれ準備したり、踏みとどまっていてはいけない)
ここで兼好がいっているのは、「真に大事なことはタイミングなど選ばずにやることが大切だ」ということである。

やりきった後には現実が変わる。
あれこれ考えて周囲の状況や様子を見ていると、かえって遅れるデメリットのほうが大きい。たとえば1ヶ月で仕上げればいい仕事を2週間でやり終えたとしたら、次の2週間の過ごし方が変わってくる。

「偽りても賢を学ばんを、賢といふべし」とは、最初は見せかけだけ、振る舞いだけが賢人のようであっても、それを心がけていくことで、賢くなっていくというわけである。

こっそり習ってうまくなってからなどといっていたら、いつまでたっても絶対に何も身につかないと断言しているのだ。

「己が境界にあらざるものおば、争ふべからず、是非すべからず」(自分の得意なこと<境界>以外のことについては、争ったり、良い悪いを論じたりするな)というのである。
この話をさらにもう一歩、上達論として深く読み込んでみる。その場所ならば絶対に自分が強いという「自分の境界(ツボ)」を持つことの大切さである。

「勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり」
勝負事となると、誰でも勝ちたいという意識が先に立ち、どうしても勝ちにいこうとしがちである。しかし、兼好は、勝負事の極意は、勝とうとするのではなく、負けないようにすることだと、こういっている。

目次

序『徒然草』の使い方
第一章 上達の秘訣
第二章 生きるのが楽になる知恵
第三章 人生を深く味わう極意

勝とうとせず負けないように・・・は、すぐに実践したいですね。

親の品格

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは2007年に大ベストセラーとなった『女性の品格』の著者、坂東眞理子氏の『親の品格』です。『女性の品格』に引き続き、あたり前のことをあたり前に語っている内容ですが、あらためてまとめてあることで、貴重な1冊といえるでしょう。カバーに「親から子に伝えておきたい66のこと」とありますが、実際には子育て本の印象が強いです。しかし、子を育てることで親が育っていくと考えると、品格のある子を育てることは、なるほど品格のある親を育てることにつながるのです。
はじめにの部分で「今は忙しすぎて子どもなんか育てられない」「条件を整えてから出産する」という女性もいますが、完全に条件が整う時期はまずこない、と著者はいいます。
たしかに、出産する前はそう思うかもしれませんが、産んでしまえば、自分の中での優先順位がおのずと変わってきてしまうのが女性。一歩踏み出すことで道は開けます。自分を育てるためにもこの大事業に着手して欲しいと著者とともに願います。


アンダーラインポイント

親は、「子どもが泣いているあいだは要求を聞かない」という原則をはっきり打ち出すべきです。泣き止まなければ言うことを聞いてもらえないとわかれば、子どもはその戦術をあきらめます。
何かというと泣く女の子を「女の子だから仕方がない」と受け入れると、泣くことで甘えることを覚え、それは大人になっても続きます。

親は子どもを教え、導く存在だと認めさせるには、親自身がそのことを自覚し、自信をもたなければなりません。少し大変ですが、子供の前では立派な親として振る舞い、親は自分の思うようにならない存在である、自分より強い存在であると子どもに認識させ、心に刷り込ませるのです。

たとえ子どもが幼児語で話しかけてきても、親はきちんとした言葉で応じ、一人前の大人として話ができるようにリードしましょう。まだこどもだから、もう少ししてから、と思わないで、言葉でも、文法でも、敬語でも、その場で注意し、直していきます。

仕事の内容は徐々に高度にしていきます。頼んだ仕事を成功させて自信がついてきたとき、それを継続的な仕事にして、子どもに責任をもたせましょう。
仕事に対して、一週間で百円とか三百円といったように労働の対価、責任の対価として小遣いを決めておくのもよいでしょう。

学齢以上の子どもは原則として乗り物の中では立たせましょう。立たせたほうが、体力の養成にもつながります。

子どもの教育にとって、家に人を呼ぶのはいい機会になります。
それは、親が客にどう対応しているのかを身近に見せられるからです。折り目正しい言葉を使って話している親を身近に見ること自体も、視野を広げることにつながるでしょう。

日記を毎日つける、ジョギングを毎日する、語学の勉強を毎日30分する・・・、親が自分に厳しくなって、毎日何かをコツコツ続けている姿を見せることは、「辛抱強い子になりなさい」「努力のできる子になりなさい」と子どもに口やかましく説教するより効果があります。

子どものしつけのポイントは、一貫性にあります。

子育ての目標は何でしょうか。
それは、親から自立した人間にすることです。

誰か(たいていは母親)が何も言わずにやってくれるという習慣を続けていると、それが当たり前のこととなり、感謝の気持ちを忘れてしまいます。自分のことは自分でする習慣になっていれば、ほかの人がやってくれると感謝の心が生まれます。

次は精神的な、そして、経済的な自立を目指さなければなりません。その過程で親が認識すべきことは、人の世話にならずに生きる力をもつと、自分の自信につながり、世話をしてくれる人への感謝の心が生まれるという事実です。

どんなに忙しくても、子どもとの約束は優先しましょう。そのためには「できない約束はしない」と心に固く決めておきましょう。

家庭で偏見を助長する言葉を使わないように気をつけることが、セクハラや家庭内暴力への将来的な予防となりますし、国際人となる基礎を身につけることになります。

自分の知らないことを聞かれたときは、ごまかさずに「わからない」と言い、辞書やインターネットで調べて答えます。中途半端な知識を教えるのではなく、調べるという姿勢を見せると、子どもは知的な興味をもち、知的な人間に育つのです。

子どもに自信を与えるにはどうすればよいでしょうか。
それは、やればできるという小さな成功体験を子どもが積み重ねることです。
目標を小分けにして、一番達成しやすいものから着手し、できることで達成感を経験させるのがよいと心理学ではいわれています。

子どもの年齢や発達段階によって、話す内容のレベルは変えなければなりませんが、できるだけ自分の職業について語りましょう。恋人に自分を理解してもらおうと一生懸命自分の職業について語るように、家族に、子どもに、もっと自分の仕事について話すべきだったと私は今頃になって後悔しています。

本気で注意するときは、きちんと座らせて、きちんとした日本語で叱ります。

子どもには、自分のしたことは自分で責任を取らねばならないことを、きちんと経験させなければなりません。子どもがまだ五、六歳でも、何か悪いことをしたときは自分で謝らせます。たとえばその家へ行ってお茶碗やモノを壊したのであれば、自分で後片付けをして、持ち主にきちんと謝らせるべきです。

誰も見ていなくても、誰に直接迷惑をかけるわけでなくても、悪いことをしてはいけないのです。悪いことをすると自分を卑しめます。

子どもも「勉強しろ、勉強しろ」と言われると、勉強するのがイヤになってしまいます。むしろ、家の手伝いやお使いなど仕事を言いつけ、「勉強する時間がない」「どうしよう」という状況にしたほうが、集中的に勉強するようです。

自分で読書をするにはおもしろい本を読むのが一番です。ためになる本より、おもしろい本です。


目次

はじめに
第一章 生命を育む
第二章 マナーを育む
第三章 人間性を育む
第四章 学校とのつきあい
第五章 ティーンエイジャーのこどもと
第六章 情報といかに接するか
第七章 成熟した親子関係をつくる
おわりに

子供の前で親が辞書を引くって“カッコいい”ですね。

環境問題のウソ

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは早稲田大学教授で専門は理論生物学、構造主義生物学の池田清彦氏の『環境問題のウソ』です。
大新聞やニュースメディアが地球温暖化について毎日報道している内容に、日本の環境省が国際レベルで取り組んでいる内容に、バッサリと『ウソ』と切り込む興味深い1冊です。テロへの報復の大義名分戦争は、実は石油争奪戦争、環境問題CO2排出権は世界国家間のビジネスとその道の研究者達が口を揃えて訴えていることを、あえて「大きな声で」言ってみた感のある、勇気ある発言は、読む価値大です!
実際に国際宇宙機関などの公式発表や、積み重ねられた気温の変化、太陽の変化の裏づけ資料の基、決して独りよがりではない信憑性の高い論理が展開されます。
アメリカが北朝鮮を攻撃しないのは、石油産出国でないから。CO2排出を抑えるための取り組みは、莫大な税金を使っての公共事業になるため、そこで儲かる人たちがいる。世界のからくりが見えてくる、現代人必読の書です。


アンダーラインポイント

NASA・ゴダード宇宙研究所(GISS)が公表している世界各地の気温変動のデータの一部が引用してある。東京の気温を見るとここ百年ほどで3℃上昇したことがわかる。一方、静岡県の網代や伊豆諸島の三宅島では、1940年頃から1990年頃まで気温はほとんど変わらない。

様々な研究者の推進データを見ると地球の過去1000年間の気温変動には数百年単位の大きな周期と数十年単位の小さな周期があるころがわかる。
少なくとも現在と同じくらい、もしかしたら現在より1~2℃ほど気温が高かった中世温暖期の高温や、もし本当であったとすれば15世紀の高温は、CO2の人為的排出が原因でなかったことは確かだ。

気象庁が1989年に発表したレポートには「地球全域の平均海面水温の長期変動は、太陽黒点数の長期変化とよく対応している」と書かれ、過去120年余りの変動グラフが載っている。これを見ると太陽黒点数が増加した時には水温が上がり、減少した時には水温が下がっていることがよくわかる。CO2の増加が温暖化の主因とする説では説明できなかった1970年ごろの低温も太陽主因説でうまく説明できる。太陽黒点数はこの時期、その前後に比べてずっと少なかったのである。

太陽の活動が気温変化に大きな影響を与えることは間違いなさそうだ。未来の温度が主に太陽の活動で決まり、CO2はマイナーな影響しか及ぼさないのであれば、京都議定書のようなものまで作って、ものすごいコストをかけてCO2をほんのわずか減らすことにどんな意味があるのだろうか。

実際、過去30年の日本各地の海の水位を調べた記録によりと、東日本の水位は数センチ下がり、西日本の水位は数センチ上がっているという。世界的に見てもここ数十年の海面上昇はほとんどない。沈没が心配されているツバルの界面もここ25年間の変化はゼロらしい。逆にタスマニア島などでは界面はむしろ下がっているという。上がっているところもあれば下がっているところもあるというのが本当のようだ。

異常気候もとりざたされていることの1つだ。多くの人は地球温暖化が、洪水、ハリケーン(台風)旱魃などを増やすと信じているようだ。1997年に環境省(当時は環境庁)が監修したマンガにも、「猛暑、大雨といった異常気象、さらに干ばつ、洪水や高潮などの災害が世界中でおこるかも知れない」なんて人々の恐怖を煽るシーンが登場するが、IPCCの報告書にはそんな話は全く書いていない。1996年の報告書には「全体として、20世紀を通じて異常気象、すなわち気候可変性が増加したという証拠はない」とちゃんと書いてある。

IPCCのデータによれば、大西洋暴風雨の平均風速は1945年から1995年の半世紀にかけてはっきりと減少した。中国では1998年に揚子江と松花江の流域で大規模な夏の洪水が起きたが、これは上流で森林を伐採したせいで、人為的原因には違いないが、人為的温暖化のせいではないことを、人為的温暖化を煽るのに熱心なワールドウォッチ研究所でさえ認めている。要するに異常気象がどんどんひどくなるなっていう話は、いかなる科学的根拠もないインチキ話なのである。

最近話題になっている様々の伝染病(エイズ、鳥インフルエンザ、西ナイルウイルス、SARSなど)はすすべて温暖化とは無関係だ。グローバリゼーションが急激に進んだため、地方の伝染病が瞬く間に世界規模の伝染病になるという話だ。原因はグローバル・ウォーミングではなく、グローバルコミュニケーションなのだ。

ブラックバスが日本に移入されて以来80年が経つが、ブラックバスにより滅ぼされた日本の在来種は一種もいない。もちろん、人間に健康被害を与えているわけでもない。それどころか、ブラックバスは釣り業界にかなりの経済効果をもたらしている。ブラックバスを特定外来種に指定して駆除の対象とすることで、釣り業界に与える経済的打撃と駆除に費やす税金というダブル・デメリットの見返りの大義名分は、日本の生態系を守るためだという。CO2の排出を抑制しないと世界はそのうち大変なことになる。焼却炉からのダイオキシンの排出を抑制しないと世界はそのうち大変なことになる。焼却炉からのダイオキシンの排出を規制しないと国民の健康は守れない。すべて同じパターンのウソ話である。

外来種も生物だから日本の生態系に入ってきても、生産者か消費者か分解者のどれかであることに変わりはなく、物質循環を阻害することはないはずだ。生態系の機能を阻害するのは人間による環境破壊である。

外来種の一部は確かに健康被害をもたらしたり、害虫になって、経済被害をもたらしたりするだろう。しかし、それはその生物が外来種だからではない。

民主主義の世の中で、支配的な「政治、法曹、メディア、複合体」がたとえ根拠がなくとも何らかの恐怖を広め大衆を操作する構図を社会者ホフマンは「恐怖の極相」と呼んだが、ターゲットとなるのは、“見えないもの”、あるいは“マイナーなもの”に限られる。CO2やダイオキシンは見えないものの代表であった。特定外来種としてやり玉に上がっているブラックバスはマイナーなものの代表である。


目次

第一章 地球温暖化問題のウソとホント
第二章 ダイオキシン問題のウソとホント
第三章 外来種問題のウソとホント
第四章 自然保護のウソとホント
あとがき

世界国家間レベルで金儲けのためのウソのシナリオが進行中であることは、この本以外でもたくさん読み取れます。

年収4000万にこだわる理由

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは現役女医でタレントの西川史子氏の『年収4000万にこだわる理由』です。元ミス日本でもある著者は才色兼備のタレントとしてバラエティ番組にひっぱりだこで、ヒール役の印象が強いですが、実際のところはどのようなキャラクターなのかということが、本書で明らかになります。
テレビで見ていた通り、の部分も多いですが、実はコンプレックスの裏返しで、肩書き、職業ブランド、理論武装で自分自身を守ってきたという本質も吐露しています。
本書の中で「モテることと深く愛されることは違う。モテるのは簡単だが、ひとりの人から深く愛されるのはとても難しい」というくだりがありますが、もっと難しいけれども、女にとって幸せなのは「一人の人を愛し続けること」ではないかなぁ、というのが、私の感想です。


アンダーラインポイント

私は祖父からお金の使い方を教わった。その核心は、「印象的にお金を遣え」ということだった。たとえば結婚式のご祝儀に「3万円ではなく10万円にしろ」というのである。3万円じゃ心に残らない、10万でないなら何も包むな、と。もったいないように思えても、結局はそれが人の心をつかむ上手なお金の遣い方だ。

私は今でも「お金を稼げないやつ=バカ」だと思っているところがある。

もし結婚するのなら、ずっと相手を尊敬していたいと思っている。そのときに収入というのは、相手の男性の能力を示すひとつの基準でもあるし、稼ぎのない男は女に対して卑屈になるものだ。だから相手の収入は、自分より高くなければ困る。

究極の恋愛テクニックとは、「最初から負けるとわかっている試合には自分から挑まない」ことに尽きる。

「モテることと深く愛されることは違う。モテるのは簡単だが、ひとりの人から深く愛されるのはとても難しい」

はっきり言って、私はブスが嫌いだ。
ブスと一緒にする食事は美味しくないし、ブスと一緒では、どんなに景色のいい場所も、おしゃれなお店も、途端に楽しい空間ではなくなる。だから私は、これまで極力ブスを避けてきた。

女は美しいほうが絶対に得をする。それはどんなにきれい事を積み重ねていっても覆すことのできない世の中の真理だ。

私が定義するブスとは、
「女としての手入れを怠っている怠惰な女」
「美しくなろうという向上心に欠けた女」
つまり、ほんのわずかな差なのに、やればどうにかなるのに、やらないでいるのは本当にもったいない、ということだ。

とにかく女の話しというのは、悪口にしろ、愚痴にしろ、恋愛相談にしろ、90%くらいが堂々巡りである。延々と同じ話が繰り返されるから、時間の無駄としか言いようがない。とにかく、無駄な話を続けるような女には
「最貧国に行け!」
と言いたくなる。そんな女は、一度食うに困ってみたほうがいいのだ。

「キレイな女は捨てられても、カワイイ女は捨てられない」


目次

まえがき
第一章 私の掌の上にある男心
第二章 30代・独身美人女医のある告白
第三章 私を作り上げたいくつかの愛しいもの

タレントは趣味とのことですから、本当にうまい戦略ですね。

グッドビジョン

こんにちは西村有紀子です。今日のおススメは作家、生き方健康学者、スピール・ハーレ大学教授(ルーマニア)の佐藤富雄氏の『グッドビジョン』です。『マーフィーの成功哲学』はあまりにも有名ですが、マーフィー氏の理論の基本はキリスト教で聖書の言葉を数多く引用しています。彼は「神」を「潜在意識」と言い換え、「それはあなたの内側にある」と言っています。マーフィー氏はキリスト教の「神」を「潜在意識」に置き換えそれに向かって伝えなさいとし、経験哲学の見地と言えます。
佐藤氏は大脳生理学、生化学を専門とする科学者の立場から「潜在意識」を「勝ち組遺伝子」とし、脳科学の側面からの願望を実現させるメカニズムを科学的に裏づけしています。
いずれにしても、世界中の多くの哲学者、科学者達がこぞって唱える「大いなる力」は私たちに望むものを与えてくれるという部分で共通していることを鑑みると、正論と認めざるを得ないのではないかと、私たちに嬉しい見解に至るのです。


アンダーラインポイント

自立神経系には「大脳が想像したことを事実として受け取り、それに従う」という性質があります。つまり、今の現実がどうであっても、人間があるイメージを描けば、自律神経系はからだを通じて思ったとおりのことを実現しようとします。

「どのようになりたいのか」というイメージを、できるだけ具体的にはっきりと描き、それを言葉にして口に出し、意識化することです。
言葉によるインプットは、自律神経系に確実な影響をもたらすのです。

自律神経系が司る<自動目的達成装置>は、そのような意識化のプロセスに合わせて、あなたの大脳の貯蔵庫に眠っている勝ち組遺伝子からの情報を引き出そうとはたらき始めます。この装置は、いったんスイッチが入り、あなたの志向するもののほうへ舵を取ったら、それを実現させずにはおきません。

人が抱くさまざまな思いの中でも、あなたの人生にもっとも大きな影響を及ぼすもの。それは、自分自身に対する思いです。つまり、「私はこういう人間である」という思い込み、すなわち「自己像」です。

大きく考えなさいということは、「遠慮してはいけない」ということです。遠慮することは、「自分はこの程度でけっこうです」と、自分に限界をつくることと同じです。

日頃から、物ならできるだけ質の高い本物にふれること、人ならその分野で成功している一流の人と接するのがきわめて有効な方法です。

これも「考えたことが実現する」という法則どおりで、不思議でも何でもありません。心の底で「いらない」と思っているから、そういう現実がやってきるのです。
「そんなことはない。自分はお金が欲しい」と言うあなた、もう一度自分の言動を点検してみてください。

「思いどおりにならない」と思うから、そのとおりの現実が表れているだけなのです。

「失敗してはいけない」「絶対にこうしなければ」などと緊張すると、私たちのからだの免疫力は低下し、同時にストレスホルモンが分泌されます。

命があるということ自体、私たちが豊かさの中にいるという証拠なのです。

事実をどう認識するかによって、自律神経系に伝わる命令も変わってきますから、思い通りに事が運ばない場合も「もうダメだ」とは思わないことです。
もうダメだと自分で思ったときこそが、私たちにとっての失敗なのです。

「そのうちやろう」という考え方には、目的に向かって自律神経系を働かせる力はありません。「そのうち」という言葉には、具体的な要素がなく、計画とは言えないからです。

人は自分が信頼されていると感じれば、その期待に応えようとします。強く信頼されることによって、「私は信頼される人間だ」という意識、すなわち自己像が自分の中にできていくからです。

他人に抱いてるイメージは、自分自身のイメージになる。
自分が他人に対して持っている考えは、自分にそのまま返ってくる。
これに当てはめると、他人を許せないのは自分を許せないのと同じことになります。

奉仕の心を持つこと自体が、あなたの心を「快」にします。感謝が帰って来れば、ますます「快」で満たされます。そのとき、自律神経系が司る<自動目的達成装置>が、あなたの望む豊かさを実現するために、その力をフルに発揮し始めるのです。

「だからいま決断する。それは揺るぎないものだ。」と言って決断する。出てきた答えに対してけっして心配したり、悪い結果を想像したりしない。これが建設的に考えるということです。

才能や運がないのではなく、「成功する思考態度」がない。

勤勉は、成功や幸福の二次的な手段にすぎないことを知るべきです。


目次

まえがき
1章 何より、まず強く成功を願え!
2章 「潜在意識」のパワーを活用せよ!
3章 成功者と失敗者の違いは、「心の中」にある
4章 人間関係は、すべてあなた自身の反映である!
5章 悩みから逃れ、人生の喜びを得るための鉄則

自動目的達成装置のスイッチはONになりました!