政治
結婚式のためにローマに訪れたけれども、やはり現地の政治がどうなっているのかは気になってしまう…という方もいるでしょう。
ローマの政治といえばやはり古代ローマ時代における共和制ローマが思い浮かびます。当時のローマの政治体制は元老院、政務官、民会の三者によって成り立っていたと考えられるでしょう。
まず民会は市民全体によって構成されます。この民会から政務官が選出され、その政務官たちが実際の政務を行っていました。そして元老院はこの政務官経験者たちによって構成されていたのです。経験者ばかりの集団とあってその権威は巨大なものでした。実際、元老院の助言や決議に逆らうことは大変難しいことでした。
この元老院と民会との結び付きは、民会から選出される政務官の選挙にも元老院の意向が反映されるようになったことから始まりました。そうして選ばれた政務官たちによって元老院が構成されるわけですから、もちろん両者のつながりは強いものになってしまったのです。
また、民会には複数の形式がありました。最初はクリア民会という、クリアと呼ばれる単位によって行なわれる民会が行なわれていました。そしてだんだん兵制に基づくケントゥリアを単位とするケントゥリア民会が中心となっていきました。このケントゥリア民会は、最も権威ある民会としてその後まで存在していました。
三者のうち最も重要な政務官は執政官でした。政務官は任期1年で2名が選出されていました。その命令権は王の権力から受け継がれたものともいわれているほどです。万が一政務官に欠員ができた場合は補充選挙が行われました。しかし補充選挙で選出された新らしい執政官の任期は前任者のものを引き継いでいました。
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